awsの運用で知っておきたいデータセンターについて解説

awsを導入して運用していく際にはawsのデータセンターについて理解しておくことが重要です。関連サイト|CloudCREW:クラウド運用代行

この記事ではawsのデータセンターの概要と特徴をわかりやすくまとめました。awsをどのような形で利用するかによって押さえるべきポイントは異なります。ここではさまざまなニーズに応えられるように網羅的な情報を紹介するので参考にしてください。

関連記事:awsの運用で監視が必要な項目を整理するメリットと方法を解説

awsデータセンターとは

awsデータセンターとはクラウドコンピューティングによって提供される多種多様なサービスの拠点です。awsでは2006年から現在に至るまでクラウドベースのサービスを多角的に提供してきています。データセンターとはわかりやすくいうと、クラウドサービスを提供するために使用されているサーバーが管理されている施設です。

awsではデータセンターを一つの拠点に集約させずに、世界各地に設けることによってセキュリティ性が高く、ユーザーが安心して利用できるサービスを安定的に提供できるようにしています。awsデータセンターは日本にも東京や大阪にあります。

日本はawsの定義ではアジア・パシフィックリージョンに含まれています。基本的にawsでは世界各地をリージョンと呼ばれる地域に分けて管理していて、同じリージョン内でうまく融通を利かせる形を整えて、いつでもクラウドサービスを安定して利用できるようにしているのが特徴です。

例えば、日本で大災害が起こって東京や大阪のawsデータセンターが崩壊してしまったとしても、同じリージョン内にあるデータセンターが代替することでサーバーを利用し続けることができます。さらにawsではリージョンの中でアベイラビリティゾーンと呼ばれる区画を作成していて、アベイラビリティゾーン間でも融通ができるようになっています。

同じアベイラビリティゾーン内では大規模な障害が発生する影響が伝播するリスクがありますが、同じリージョンにある別のアベイラビリティゾーンのデータセンターがサポートすることで、ユーザーはトラブルを被ることなくクラウドサービスを利用することが可能です。

このような万全の体制を整えているため、さまざまなクラウドサーバーのサービスが登場してきても、awsは安定した人気を集めています。

awsデータセンター4つのレイヤーとは

awsデータセンターはグローバルに信頼を得られる体制を整えるために4つのレイヤーによるセキュリティ確保をしています。ユーザーに安全と安心を与えられるように徹底した対策をしていることを示すために、わかりやすく4つのレイヤーという表現をしています。

4つのレイヤーとは境界防御レイヤー、インフラストラクチャー・レイヤー、データレイヤー、環境レイヤーです。awsを導入して運用する際には、これらのレイヤーの特徴を理解しておくと役に立ちます。

関連記事:aws cliで運用するメリット・課題点・解決策を解説

境界防御レイヤーとは

境界防御レイヤーとはawsデータセンターへの外部からの侵入や、内部社員による不正行為などへの徹底した対策による障害発生や情報漏えいリスクなどを防ぐ障壁です。awsデータセンターではまず敷地レベルで極めて厳しい対策をしています。

awsデータセンターの敷地内には厳しい立入規制が設けられており、周囲にはフェンスが設けられていて出入口でも警備員とカメラによる監視がおこなわれています。データセンター内でもゾーンごとに従業員が職務ごとにアクセスできるエリアが限定されているため、情報漏えいリスクが極めて低くなっているのが特徴です。

インフラストラクチャー・レイヤーとは

インフラストラクチャー・レイヤーはawsデータセンターが安定して稼働するのに必要なインフラを守るためのシステムです。停電対策としてバックアップ電源があるのはもちろんですが、水道や通信、ネットワークなどについてもすべてバックアップが設けられています。

インフラ制御についてもレイヤーが設けられていて、権限のある人しか物理的にも電子的にもアクセスすることはできません。awsデータセンターの機器や装置はすべて日常点検がおこなわれていて、ハードウェア面でのダウンが起こるリスクが極めて低くなっています。

データレイヤーとは

データレイヤーとはawsのユーザーのデータが格納されているエリアです。徹底したアクセス制限をして厳しい障壁を設けていて、監視カメラだけでなく脅威検出機器なども設置されています。クラウドサーバーの利用では他のユーザーやサーバーの提供企業から情報を盗み取られるリスクが不安になりがちです。

awsデータセンターではデータレイヤーのセキュリティ強化を徹底して進めていて、物理的にも技術的にも侵入が極めて困難な環境を作り上げています。さらに、awsデータセンターでは第三者機関による監査を受けるシステムも取り入れて、ユーザーが安心できるデータ管理体制を整えています。

ユーザーデータが保管されるストレージデバイスは「クリティカル」と呼ばれていて、寿命を想定して不具合が生じないように対応をしているのも特徴です。新規設置や交換だけでなく、廃棄についてもセキュリティを最優先した対応をしています。

データの紛失や漏洩などのリスクを最小限にする世界トップレベルの対策を整えて運営しているのがawsデータセンターの特徴です。

環境レイヤーとは

環境レイヤーとは不測の事態に対応するための徹底した環境対策です。地震や台風、洪水や噴火などのさまざまな自然災害によってデータセンターが運営できなくなるリスクがあります。戦争や紛争などによってデータセンターが破壊されるリスクもあるでしょう。

このような広い意味での環境リスクを考慮して、リージョンとアヴェイラビリティゾーンという考え方に基づくデータセンターの連携をしています。可能な限り環境リスクの低い立地にデータセンターを配置し、連携体制を整えることでセキュリティとアベイラビリティの両立を実現しているのがawsの特徴です。

また、awsデータセンターの設計ではサステナビリティも考慮していて、節電や脱炭素の取り組みに貢献できるサービスを整えています。

awsデータセンターの特徴を理解して運用を検討しよう

awsはデータセンターの設置戦略と設計によってセキュリティ性、安定性、安全性、持続可能性が担保されています。

クラウドサーバーを運用する上で欠かせないポイントをすべてカバーできるようにしているのがawsデータセンターの特徴です。今後、クラウドベースでサーバーを使っていくなら、awsデータセンターのメリットを理解して活用を検討しましょう。